saika Blog

名物駅員さんに学ぶ

2014.10.19

黒部平の、ロープウエイ乗り場に名物駅員さんが居られる。
と添乗員さんからの情報が先にありました。
待ち時間にどの人かな~?と思いながら何となく周りを見回していましたが皆さんフツー。

そんな時にアナウンスが
「皆さまにお知らせ致します。9時30分発にご乗車のお客様8列にお並びになりお待ちください。弁当いりませんか?」
えっえっ?今のは何だ?
という感じで、まじめなアナウンスの後にトーンを変えて突然、「弁当いりませんか?」と来ました。
そのギャップが妙におもしろい。
そんなアナウンスが何度かありました。
「弁当要りませんか?」で、皆さん大笑いします。
だんだんそれを楽しみに待つようになってきました。
また言うかな?って感じです。

受けようとして云っている感じがなく、面白いことを云うでもなく、淡々と、という所が逆に面白いのです。
彼が本当に伝えたいのは「弁当いりませんか?」の部分だとすぐに解ります。

実に巧みに声のトーンや物の言い方を変えて、皆の関心を引き寄せておいてから、
トーンを落として要件を言う。
すごい技です。

商売は「自利利他」の精神が大事。自分だけ儲けても相手に買って良かったという喜びが無ければ本当の商売ではない。
両者の利があるべきと沖先生の本にも書いてあります。

ここでいう買って良かったは、お弁当が美味しい事だと思いますが、その前に買いたい「その人から買って嬉しい。」と思わせる事が出来たらこんな素晴らしい売り方は無いですね。
喜んで手に入れたものはきっと美味しいでしょう。
彼が名物駅員さんになるのは、退屈な待ち時間を楽しくさせてくれる、サービス精神だと思います。

私的には、広い空間を把握し、その空間に合わせた声の出し方で皆を引付る(本当に全員の耳が彼の声に引付けられている)声の出し方が、お見事!!と感じました。

宮津にも、行ったら会いに行きたい魚屋さんがあります。

そこのおっちゃんも、人を笑わす事に一生懸命で、魚を売るより、という感じですが会いに来た人は必ず買って行くので客引き的な楽しい人です。

「また、あの人に会いたい」と思って貰えるような人はやはりいつもニコニコ、緊張感を与えない呼吸をしているようにおもいます。

駅員さんの面白さもやはり、うまく呼吸をコントロールしている使い方のせいです。

人に何か伝えることを仕事としている身には、まして、呼吸を相手にしているからには、もっと自分の呼吸を研究せねばと思ったひと時でした。

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