shuhei Blog

体感空間

2016.04.10

 ”体感”も”空間”も当たり前に使う言葉。しかし、これを”体感空間”と続けると違う意味が生じる。

 ”体感空間” という言葉でGoogle検索してみたが、それらしいものが出てこない、ということは、この言葉を使うのはどうも私だけのようだ。拙著のなかでは何十回もこの言葉が出てくる。

 体で感じる空間心でも感じる空間。伸び伸びとした声が出るとき、心が広く大きくなったとき、この言葉の意味がわかる。

 ”心が広い”とか ”太っ腹”とか、脂肪がついていなくても太っ腹の人はいるし、胸のボタンを外しても胸襟(きょうきん)を開いたことにはならない。多くの日本人にとって、このような意味合いを共有することができる。

 ”体感空間”という言葉を使い始めて20年くらい経つが、最近やっとその正体が分かった。いままでも呼吸との関係性を強調し、呼吸法や発声法との関連を追及し、ヴォイストレーニングにも応用してきたのに。今頃になってやっと分かった。ととも単純なこと。

 ”体感空間”とは、”呼吸そのもの”のことだった。

 肋骨や横隔膜、その他の多くの筋肉が作り出す呼吸の形が体感空間だった。
 呼吸を身体に入れてその息を保持している筋肉の使い方や皮膚などからフィードバックされる感覚と、息を入れるという意識とが結びつき、脳内で体内外に意識空間を作り出している。そしてその感覚はトレーニングにより深化することができる!

 そう、体感空間とは”呼吸の形”そのものだから、これをそのまま呼吸トレーニングに結びつけることが声を広げ和らげ、心を伸びのびと和らげることになる。
 呼吸と心の間に《体感空間》を置くことで両者の関係を明確にできるのだ。

 本来、ハタヨガは呼吸の形を自在に生み出し、それを駆使して心の自己コントロールを行い、そこからサマージへの道を求めていたのだ。

ヨガのエッセンス前のページ

AMAPOLA次のページ

関連記事

  1. shuhei Blog

    休戦合意

    2016.10.14 休戦合意はすぐに潰される。それほどして…

  2. shuhei Blog

    畑日記のこと

    2018.06.2020代の終わりか30を過ぎた頃だったか、…

  3. shuhei Blog

    フスラーのAnsatz

    2016.09.23 フスラーのAnsatz(アンザッツ)に…

  4. shuhei Blog

    AMAPOLA

    2016.04.24 この前書いてから10日、毎日書こうと思…

  5. shuhei Blog

    Natural Voice Seminar (NVS)

    2013.01.13 ナチュラル ヴォイス セミナー、頭文字…

  6. shuhei Blog

    正月と体重

    2017.01.07 年が明けたからと言って人間の意識が急に…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近の記事

  1. shuhei Blog

    宮津での豊田NVYセミナー
  2. 思いのまんま

    思いのまんま 2018
  3. 思いのまんま

    思いのまんま 2019
  4. ナチュラル ヴォイス ヨガ

    体感空間ってなんだろう
  5. 采佳のヨガしましょう

    ヨガしましょう 2017
PAGE TOP