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東山魁夷展in Kyoto

2018.10.19

9月某日、東山魁夷展へ行ってきました。
雨の降る中、四条河原町から神宮前まで歩いて行ったので、わざわざその為に行く感が段々と強まり小さな高揚感が楽しかったです。
3年前、中津川の生徒さんのお世話で、馬籠、妻籠を歩きました。その時に連れて行って頂いた賤母(しずも)にある「東山魁夷館」は画伯をとても身近に感じられた美術館でした。
場の気も良く、学生時代の画伯の気持ちが伝わるような素朴な美術館でした。その時に、唐招提寺の襖絵も一緒に観に行きましょう。と約束していたのですが、3年経っても実現せずにいました。今回はその襖絵も展示されており、素晴らしく奥深い迫力を感じる絵でした。広い美術館で観てもあの迫力なら、唐招提寺の独特の空間であの絵を観る事が出来たらどんなに素晴らしい空間が作られるのか想像できる気がしました。
7年後には唐招提寺の修復作業が終わり、又襖絵も元の場所に戻るとのこと、是非本来の場所でもう一度あの襖絵と会いたいと思いました。
もう一点心惹かれたのは「夕星」という画伯が90歳で描かれた最後の作品でした。
展示の最終にあった作品ですが、その場所に行くと空気感が変化するように感じました。
何とも寂しげではあるけれど、落ち着いた平安ともいうべき気が流れているような、気持ちの良い空気感でした。風景画を描かれてこられた画伯ですが、この景色は何処にもない景色だと説明がありました。不思議なことに魁夷氏が眠る墓地から見える景色がこの景色に似ているそうです。
潜在意識レベルで我々はたくさんの情報を持っていると言いますが、彼岸の事までキャッチできていたという事なのでしょう。
芸術の良し悪しは分かりませんが、作者の思いが、ストレートに自分に響いてきたと感じる作品に出合った時、確かに芸術は人の心に影響を与えると感じます。
秋の感性が豊かになる時期に、心が喜ぶ、わくわくする、そんな場を多く作りたいと思います。

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