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病気のこと

2013.03.09

病気についてちょっと思い出したことです。

 6年くらい前、沖ヨガ道場でホームページを作りかけていたころ、当時一緒に責任役員をしていた広瀬龍一さんからホームページ用の原稿をいただいたことがありました。

 残念なことに広瀬さんは3年半前に亡くなられましたが、現在も道場で発行している沖正弘選集を沖先生の書かれた「ヨガ叢書、1巻~5巻」から編集して作られた方です。

 その広瀬さんの原稿の冒頭に、「沖ヨガは健康的な生き方を教えるものです。 元来人間は自然の産物ですから、病気になったりしないものです、そこにこだわりが入り不自然になって、悩みや病気が生ずるのです。」と書かれているのをファイルの整理をしていて見つけました。

そのとおりですね、でもこれに少しだけ書き加えたいことがあります。

 私たち人間だけでなく、動物も植物も、生きているものはすべて、外部の環境の変化や刺激などに対して、生命にとって一番良い状態を維持しようと、適応したり、毒になるものを排除しようとしたりします。
 おいしいものをたらふく食べすぎて、その後全部下から出してしまって、あ~もったいないということがあるでしょう、これは体がちゃんと反応して、食べすぎた分が毒として体に働くことを阻止したわけです。

 この、おいしいものを食べ過ぎるのも、大きく見れば環境の変化と考えられますが、敏感な子供のうちは下痢をしたり嘔吐したりして害を受けないようにする能力がよく働いています。しかし、長年にわたって同じ刺激を与え続けると、その刺激に対して鈍感になり、だんだん反応をしなくなっていきます。
 敏感なときには、小さい変動のうちに修正していますが、鈍感になるとその歪(ひずみ)が大きくなって初めて体が反応を始めるわけです。そして大きな歪みから大きな反応をして大きなより戻しをするわけです。

 これが病気というものの正体の一つの姿と考えられます。病気を生む条件は様々ですが、結論として、病気は悪いものではない、生命がバランス回復をしている姿が症状なのだ。と沖ヨガでは教えています。
 そういえば沖先生の質疑応答の中で、《病気で死ぬんじゃない、病気をしてもしても追いつかなくて死ぬんだ》というお話をよくされていました。

 生活病という観点から観れば、厚着が過ぎたり、運動不足をしたり、緊張過多の生活をしたり、ということから起こってくる体の(ひずみ)をこまめに解消してしているときには、病気という目に見える反応なしに是正ができているのですが、ある程度ためてしまうと少々大きな病気という形で是正が始まります。

 チョコレート好きでよく食べていた、そんな食生活が広瀬さんの体を蝕んだのかもしれません。1993年に岩手県に移り住み、西和賀文化遺産伝承協会を設立して17年、沖ヨガの哲学面をよく理解し、平易に解説することのできる貴重な人材であったのに、大切な友人であったのに、残念。

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