自分らしく生きる生き方そのものが人を健康にする

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ナチュラル ヴォイス ヨガ -3


   老化と老人化   2010年4月号

 前回もお話したように体感空間はエネルギーを持ったイメージです。そしてそのエネルギーの基は呼吸力です。

 誰もが知らずしらず常に感じている気分と同じものですが、体感空間という感じ方に置き換えることで、実際的な体や心の使い方が捉えやすくなり、またそれを意識的に変化させていくことが容易になります。

 ここで今、私を捉えて離さない思いがあります。それは老化という言葉です。体感空間の記事を書いていて思い当たりました。

老いるとはどんなことか。

 体力や筋力の低下、姿勢の勢いがなくなる、目や耳の五感が鈍る、テンポが遅くなる、人間が丸くなる、世の中や人のことがよく分かるようになる、物事や人に関心がなくなる、セックスができなくなる、老醜をさらす、老人臭を放つ、呆ける、生まれたときからの経過時間が増える、少しずつ死が近づく。

これらはいやでも通らなければならない道なのか、回避できることもあるのか。それともこれらがあっても問題でなくなる道があるのか。

老いればどのように生きるべきか。

 角が取れればいいのか、欲を無くさず頑張り続けるのか、悟ったふりをするのか、経験が多いのだからと、教える姿勢で生きるのか、弱者として振舞うのか、性に興味がなくなったふりをするのか、自ら何かを生み出すことができないと他者に頼るのか。

 消極的に考えても、せめて痛いつらい思いをしないで歳をとりたい、一歩進んで生きがいのある生活をしたい、そのような生活を求めて生きたい、誰もがそう思うだろう。

 老化には2種類あると思う。

一つは生理的老化、もう一つは体感空間の老化。

 生理的細胞レベルの老化は避けられない。しかし生活のしかたで病気やつらい思いを減らせるかもしれない。

食事の問題、体を動かす、薬に頼らない、排泄を高める、汗をかく、体温を上げる、楽をしすぎない、寝すぎない食べ過ぎない、無理をしない。これらは老化という意味で言えば少し遅らせるだけかもしれない、でも今しかない「生きている今という状態」をよりよく、快適に保つ方法ではある。死ぬまで快適であれば老いることも何の問題もない。

 いまひとつの老化は体感空間の老化、これは全く不要な老化だ。

 体感空間を狭めて、心も体も萎縮させていく老化がとても多いのではないか。

この老化が生活を老化させ、生理的な老化をどんどん助長している。

どこから始まっても結局は生理的には老化は進むけれど、この老化は生理的というだけではない。

今という生を年齢に関係なく、「老人」という生き方にしてしまう。

これだけはやめたいと思う。でも多くの人たちが歳と共に空間をしぼませて、活性を失い、心も体もしぼませてしまう。

 体感空間は本来、無限の広さを持ったものではないか。生まれたとき、眠っているとき、心が無になった瞬間、限定がなければ空間とすら意識しない自分がいるのではないか。

思考や意識の限定が自分というものを、この皮膚の中に閉じ込めてしまっている。

それを少しずつでも自分の皮膚の外へ、より広い空間へ、そしてどこまでも拡がり続ける意識として感じる、そのような生き方ができないものか。

 具体的な事象に対しての限定意識の問題ではなく、意識そのものが事象を捉えるときに、限定から始まるかどうかという自分の認識基準の問題だ。

 限定的とはいえ、若いときは広い体感空間を持っている人も多い。でも歳をとるとどんどん小さくなってしまう人がとても多いのが現実だ。 これは老化ではなく老人化なのだ。

 声を聞けばその人の体感空間のあり方がわかる。
老化に限らず、病気、意識の問題、何であれ確実に体感空間として表れている。

ということは体感空間を萎縮させない生き方をすればいいのだ。具体的に老人はこうあるべきとか、こうあるべきでないとか、そんなことを考える必要は全くない。ただ体感空間をいつも拡げて生きる。そうすればそこから生まれる開いた感性や考え方が、自ずと自分らしい行動を生み出すだろう。

 体感空間をいつも開いて生きるということは難しい。いつもその意識を持ち続け、いつもそのような呼吸を自分に課す生き方だ。

今そのものを気持ちよくしようとする作業ではあるが、決して楽とはいえない面もある。でも疲れてどうしてもできないときは、寝て回復すればそのエネルギーが生まれるだろう。

倦まず弛まず、今を大切に、今の体感空間を開くのだ。

 声で、歌で、踊りで、ヨガで体感空間を開く生活をしている方は多くおられる。中でも声は体感空間の状態が自他ともに分かりやすい材料で、これを使えば体感空間を自ら支配することができると私は思っている。歌を歌うことはこの目的にもかなう楽しくて最適の題材だ。

 歌い、笑い、それを研究し、人生に活かし、伸びのびとした声を一生出し続けよう。いつまでも体感空間が広がり続ける生き方をしよう。老化はしても、老人化はしないでおこう。

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