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ナチュラル ヴォイス ヨガ -2


   体感空間クムバク力   2010年3月号

 前回は体感空間のお話をしました。この講座ではよく出てくるテーマですが、是非読んでいただきたいので続いてお話します。重複するところがあるかもしれませんがご容赦ください。

 体感空間はイメージですが、ただ想像するだけのイメージでは声のエネルギーを生み出すことはできません。

体感空間を拡げるエネルギーの基は呼吸力です。体感空間が拡がっているときには、吸った息で体が膨らみ、風船のような柔らかく弾力のある圧力がかかっているように感じられます。

そしてその拡がりは息を吐いてもそのまま保つことが出来ます。この空間がしぼむと声もしぼみ、細く浅い声になったりつぶれた声になったりします。

でもただ膨らんでパンパンになればよいというものでもありません。

 この空間は人により様々な拡がり方があるのですが、上の方の拡がりは高い声や明るい声と、下の方の拡がりは低い声や力強い声と深い関係にあります。

もちろん、上の空間だけで高い声がでるのではなく、反対の働きがあって上下共に拡がってはじめて良い声が出るのですが、特に歌を歌う場合には上の空間が拡がっていることが大切です。

上の空間が拡がっているときには肋骨が高く引き上げられて喉が働くための足場になるので、高い声や大きな抑揚を生み出すことが楽になるのです。

また低い声の場合は下の空間を生み出す下腹部の意識や肛門の締りが大切です。

 発声法を習うと、「あくびをするときのように声を出しなさい」ということをよく言われるのですが、この「あくび」の状態が上の空間をより拡げている状態です。

人により「あくび」の状態も様々だとは思いますが、この状態から下の空間もより拡がるようにすることが必要です。 肋骨が高く引き上げられ息が胸にもお腹にも満たされ、しかし胸の力は抜けてお腹に力のこもった状態を作り出すことが大切なのです。

 この状態はヨガで教えるプラナを取り入れるためのクムバク法(止息とか留息と訳される)と同じです。

 しかしここでもう一歩踏込み、このクムバクの状態の体内空間を保ったまま平静な呼吸をし、日常の動作も芸事も歌を歌ったり話もするという、生活ヨガの実践として応用していくことを、私は「クムバク力」を養うと表現しています。

この力を養うことは良い声を生み出すだけでなく、心身を良い状態に保つのです。

 腹式呼吸ではお腹に息を吸い、腹圧を高めます。しかしこれだけでは体感空間は一部しか拡がりません。お腹も胸も拡がるように多く息が入ることが必要です。

多く吸った息は胸に入りますが、そのままでは胸圧が高くなりやすいので、胸からお腹のほうに息を下げ、息の圧力を体全体に満遍なく拡げ、意識を下腹部におきます。

 それでは「あくび」を利用したクムバク法の応用で体感空間を拡げてみましょう。

 まず座っていても立っていてもいいですから、意識的にあくびをしてみましょう。肋骨が拡がり、胸の上部にも息がたくさん入ると思います。こんどは仰向けに寝てあくびをしてみてください。起きているときよりも背中側に多く息が入ると思います。何度かやってこの感覚を憶えます。起き上がってもあくびのときに吸った息が胸にも背中にも入るようにしてください。

 次に、
① あくびで息を入れたら 

② 息を止めて拡がった空間を維持したまま 

③ 肩を下げて首の力を抜き 

④ 息を下げてお腹や腰にも入れ、肛門を締めて下腹部に意識を置く。

⑤ 息を止めたまま、息の圧力を体中に浸み込ませるように調和させる。(首を小さく回したり、体を少し前後や左右に動かしたりゆすったりすると満遍なく調和しやすい) 

⑥ 再度肛門を締めて下腹部の充実感だけが残り、できるだけ苦しさを感じないようにする。(苦しさが残る場合は少し息を抜く) 

⑦ 体を静止して苦しくない程度に息を止めているあいだ空間の拡がりとお腹の充実感を感じる。

⑧ 空間を維持したままゆっくりと息を吐くかまたは口をつむったままハミングで声を出す。

 苦しくないようにするのが大切ですが、やはり普段とは違う呼吸をするのですから少しは苦しさがあるかもしれません。

呼吸が完全に平静になるまで楽な呼吸をしてから、また①のあくびに戻ります。何度かこの呼吸をして慣れたら、次に進みます。

⑧の替わりに話し声を出してみます。

「今日はいい天気ですね」とか「おはようございます」とか何でもいいから誰かに話しかけます。相手がいなければ誰かそこにいるつもりで声を出します。

しっかりとお腹に意識を持てていれば口や喉を開けても息を留めておくことが出来ます。この状態で声を出すととても拡がった良い声が出てきます。

 試してみてください。クムバク力を養うのにとても効果的な方法です。

 このようにして出てくる声を養うことで良い声を自分のものにしていき、歌も歌いやすくなると思います。

 また、「あくび」は、肋骨が拡がるだけでなく、首が緩み、神経がリラックスするので、一日の緊張をほぐすのにとても効果的です。

寝る前に意識的にあくびを出すことを5分~30分続けてみましょう。その日の気分でクムバクも入れてみればよいでしょう。

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